世の中には様々な恐怖症が存在する。高所恐怖症、対人恐怖症、閉所恐怖症、男性恐怖症などなど。私の友人に二人ほど先端恐怖症の子がいるが、フォークなどの先が尖ったものが自分の方を向いていることに耐えられないそうだ。恐怖症というくらいだから程度の差こそあれ、パニックに近い状態になるのだろう。私には今までそういう人の気持ちがほとんど分からなかった。高い所が決して好きではないが、パニックに陥るという感覚は味わったことがない。エレベーターなんかの閉所もそこまで不快にはならない。
しかし、私にも恐怖症があったようだ!それは、暗所というより、暗視恐怖症。。。あと無呼吸恐怖症。まぁ、誰でも呼吸できなくなったら怖いだろうが。。
昨日、バスルーム掃除中に頂き物のフェイシャルパックをみつけた。忘れないうちに〜と早速使うことにした。パックはクリームタイプで塗布した後15分ほど放置してはがすというもの。一回で使い切るには量が多すぎたが、余った分で首、さらに目と口も覆ってみた。備長炭入りの真っ黒のパックは一瞬で私を暗闇に連れ去った。気づけば鼻呼吸しかできなくなっていた私は、1分もしないうちになぜか「死ぬかも。。」と焦りとても怖くなった。。自分でやったくせに「やめて〜!!」という気持ちに。。慌ててパックをはがす、というかこすり落とし呼吸を整える。息が苦しくて目を開けない暗闇というのは想像以上の恐怖だった。。これはいわゆる恐怖症的症状ではないだろうか?と考えてみた。恐怖症にはトラウマ的体験が原因になっているのはよく聞く話だが。。
そこで、回想してみると原因と思われるトラウマ体験は容易に見当がついた。
幼少時代のお仕置きパターン其の三〜人間味噌漬け〜である。あれはきっと4歳くらいの頃だったと思う。私の実家ではお味噌は手作りで、蔵には専用の大きな味噌樽があった。悪い事をすると(レベル5のうちレベル3)、お風呂上がりにこの味噌樽にドップンと漬けられる。。。味噌に顔まで浸かり、目が開けられず息もできない。本気で死ぬ、、と思った。。田舎のお仕置きは少々ハードコアな傾向があるけど、うちは 抜きん出てアイデアがユニークな方だった(ものは言いよう)。いや、真面目な話、絶対虐待だろう。。
といういうことで、パックは過去の追体験に近かったのかもしれない。味噌が怖くないのが救い?だ。そういえば、キル・ビル2を観ていてユマ・サーマンが生き埋めにされるシーンで、少し息苦しくなったことがったことを思い出した。自分自身のことながら、なるほど〜〜。人にはそれぞれ他人には理解されにくい恐怖の対象がある。その気持ちが少し分かったような気がした。
さて、原因は分かったが果たして克服できるのだろうか?。。